次のようなお話です。
「今、世界には75億人の人が住んでいます。
そのうち、食べ物がなくて栄養が足りなくて苦しんでいる人は、約8億人もいるそうです。
栄養が足りなくて成長できない5歳以下の子供だけでも1億5千万人もいるのだそうです。
そこで、国際連合は去年2018年の1年間だけで、83か国8670万人を対象に何と390万トンもの食糧を援助しています。
想像もできないような量ですね。
ところが日本では、まだ食べられる食糧が捨てられてしまうということが『食品ロス』という問題になっています。
では、皆さんに聞いてみましょう。
「日本では、まだ食べられるのに捨てられてしまっている食べ物が、1年間でどれくらいあるでしょうか。」
①100万トン ②200万トン ③300万トン ④400万トン ⑤500万トン …
正解は632万トンもあるそうです。これは世界の食糧援助量の約2倍にあたり、毎日大型トラック(10トン車)約1,700台分捨てているのと同じだそうです。
さて、みなさんは、食べ物をムダにしてはいないでしょうか。
近頃はインスタ映えという言葉がはやっていて、見た目のかわいい食べ物を注文して写真だけ撮って、食べ残すなんていう人もいるそうですが、みなさんはそんなことはしていないですよね。
では、給食はどうでしょう。ごはんや大おかず、小おかずの入れ物は毎日空っぽにして給食室に返しているでしょうか。
これはただ「もったいないから全部食べなさい」というお話ではありません。
給食の量というのは、実はきちんと計算されて配られています。
例えば低学年には一人当たり一食にこれだけの栄養が必要なので、これだけの量を配ろうと計算されて配られているのです。
たとえばご飯。低学年は154g、中学年は176g、高学年は198gで計算されています。
食べ残しがあるということは、一人が一食につき必要と思われる栄養がとれていないということになるのです。
給食の時間、教室に行って、ごはんや大おかずが残っている様子を見ると、「ちゃんとおなかいっぱいになっているのかな」「ちゃんと栄養がとれているのかな」「お昼からがんばれるのだろうか」「おうちに帰っておやつを食べすぎたりしないだろうか」と心配になります。
もちろん、同じ学年でも、体の大きな子もいれば小さな子もいます。
よく食べる子もいればあまり食べられない人もいます。
だから「5・6年生は全員198g食べなさい」とは言いません。
でも、校長先生から皆さんにお願いです。
いったんは余らないように配りきってください。
配りきった後に、減らしたい人は減らして、増やしたい人は増やすというようにしてほしいのです。
そうすれば、しぜんに食べ残しというムダがなくなり、一人ひとりに必要な栄養も行き届くことになるでしょう。
食事は、みなさんの健康を支えるとても大切なものです。
しっかり食べて、健康な体を作っていってほしいと願います 」
給食の時間に見に行ってみると、しっかり食べている様子が見られました。
児童朝礼では、このほかにも
児童会が、夏休みに参加した青少年赤十字リーダーシップトレーニングセンターで学んだことを発表したり、
保健委員会が9月の生活目標「ろうかや階段では歩こう」と劇を交えて発表したり、
放送委員会が「給食の時間にかけてほしい曲をリクエストしてください」とつたえてくれたりしました。
児童会からは、職員室の前だけに置いていた『思いやりボックス』を、各教室にも置くことにしましたというお知らせもありました。
みんなのがんばりが伝わってくる児童朝礼でした。